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壁量計算、構造計算・・・構造設計の内容の違いについて

壁量計算とはなんだろう、

 

構造計算とは何を計算しているのだろう、

 

詳細な内容については、解説しているページや書籍も沢山ありますし、設計を行っている設計事務所や工務店に聞けば説明を受けたり、資料を受け取ることも可能ですのでここでは書きません。

 

どの切り口で考えるかで書く内容も変わってきますが、できるだけ簡潔に、検討内容、計算項目の量と内容で考えてみたいと思います。

大きく3つに分けてみました。

順番に、壁量計算が2通り、と構造計算についてです。

 

  壁量計算(耐震等級1 建築基準法レベル)

①壁量チェック

(建物をX方向、Y方向に分けて必要な耐力壁の量が足りているかどうかを計算する。)

②耐力壁のバランスチェック(平面的にバランスよく配置されているかを計算する。)

 

  壁量計算(耐震等級2、耐震等級3)

①+②の検討の上さらに、③~⑦の検討を行います。

③耐力壁線のチェック

④水平構面のチェック(床面、屋根面の計算)

⑤接合部のチェック(筋交いや柱の接合部の構造方法のチェック)

⑥基礎のチェック

⑦横架材(梁)のチェック

 

  構造計算(許容応力度計算)

上記の壁量計算は決められた条件内で、計画建物が決められた数値に合っているか、条件に合っているかをチェック(計算)するだけです。

屋根でいえば瓦屋根のような重い屋根か、金属屋根のような軽い屋根かの2択しかありません。

それに比べて構造計算では1つ1つの部材の重さや太陽光発電パネルのような積載する荷重を設定して計算を行います。

木造住宅と言っても造り方や工法は千差万別ですのでそれぞれの条件で詳細に計算を行います。

各柱一本一本にどれだけの力がかかるのか、それぞれの梁一本一本にどれだけの荷重がかかるのか、数値をもって計算を行いますので、この構造計算が最も詳細な構造検討となります。

 

ここでは構造計算はイコール許容応力度計算と書かせてもらっていますが、それ以外にも保有水平耐力計算、限界体力計算、時刻歴応答計算がありますがある一定上の規模の高層建築物でしか行われません。

一般的な3階建て以下の木造住宅では構造計算=許容応力度計算と言う事になります。

 

このように見てみると、一概に壁量計算といっても2通りあり、さらに構造計算にかけて順番に検討内容が増えていく(細かくチェックしていく、計算していく)ということがわかりますが、検討の目標設定がどのようになっているかを考える必要があります。

 

何故かというと、計算結果がOKとなっても、そのOKという目標設定が低いものであれば意味が無い事になってしまいます。

実は法律で定められている基準(目標設定)は相当に低いものになっているからです。

これについては、またの機会に書いてみたいと思います。